こんにちは。増野です。
鹿児島大学の練習船「南星丸」を使ったジオパークの授業が6月17日~18日にかけて三島村竹島で開催されました!
この授業のための事前授業を6月12日に行っています。事前授業の様子はこちら
これが鹿児島大学の練習船「南星丸」です。海洋調査などで使われている船で、三島村にも調査でたまに寄港します。地元の方は見かけているかもしれません。
今回の授業は、地質・地形だけでなく、海のフィールドにも目をむけ、
子どもたちに地元の良さに改めて気づいてもらい、
地域を思う気持ちを醸成してもらおうとの思いから企画しました。
三島村は海に囲まれており、魚もよく獲れます。魚は生活には欠かせません。
カルデラ噴火の影響など海底地形がごつごつし、
魚が住みやすい環境が存在するなど、海にもジオが深くかかわっています。
ただ魚も獲って食べるだけでなく、なぜ魚がよく獲れるのか?、なぜ海がきれいなのか?とか様々なことを想像してもらい、魚、海、ジオについて深く考えるようになってもらえれば!と思っています。
授業はまず、南星丸の船内見学から!
村の唯一の交通手段である「フェリーみしま」にはよく乗っていますが、船の中をくまなく見るということは、
なかなかないはず。船長に説明していただきました。
みんな熱心にきいています!
その後、操舵室に行き、船の操舵体験をしました!
こちらもなかなかできない体験で、大きな船を自分が動かしていることにみんな興奮しているようでした。
それから海洋ごみの調査をしました!
写真の機材を船で曳いて、ごみを捕ります。
形がマンタに似ていることから、「マンタネット」と呼ばれています!
この調査がとても重要だと思っていて、世界でも海洋ごみについては、様々な活動・取り組みが行われています。
ジオパークに非常に関係のある「SDGs」に直結してきます!
ネットを引っ張り、表層のごみを集めます。三島村は開発が進んでいないので、綺麗だと思っていましたが、
それでもプラスチックごみや漂流物がとれました。子どもたちも綺麗に見えてもごみがある、開発や経済が発展した代償がいま自分たちに降りかかってきているということを感じとってくれたのではないかと思います。
現実を突きつけるばかりの調査だけではありませんよ笑
次はみんなが楽しみにしていたであろうトロール網を使った生体調査です。
どんな魚が獲れるのか、みんなわくわくしていました!
水深550mの深海で網を引き、私もどんな魚がとれるのかドキドキ・・・
あがってくる網に・・・
大物がかかって・・・
いませんでした笑
獲れたのはスケスケのエイリアンみたいなやつで、
私もなんなのか分かりませんでした笑
調べた結果、海のパイナップルといわれる「ホヤ」の赤ちゃんを食べる
「タルマワシ」という生物でした。写真のような見た目ですので、子どもたちも「なんじゃこりゃ!」といったような感じで観察していました。
見た目のインパクトがある生き物は興味をひきますよねー!先生方も興味津々。
船での慣れない作業などで、子供たちも疲れたと思います。
つづいてお楽しみの昼食です!船員さんたちがどんな食事をしているのか気になっていた様子!
出てきたのは・・・オムライス!しかもガッツリの量!
そして竹島の方が釣り上げたミズイカの刺身も提供されました!
朝とれたばかりの鮮度抜群のイカもしっかり味わっていました!
その後、船員さんや船長さんにインタビューをし、
なんでここで働いているのかなど様々なことを質問していました!
ほかにも「CTD」と呼ばれる水温、塩分濃度を測れたり、採水できたりする機材を用いて、
海洋調査も実施しました!表層、100m、200m、300m地点の水を採水したので、その水の水温を違いを触って確かめました。深海の水は本当に冷たくて気持ちよかったですよ!
塩ビ管が縦にならんだ機材が、CTDです。この筒が閉じて、水を採水することができます。
これらの活動を終えてから、小学校に戻り、みんなでサッカーやドッジボールをしました。
団体でするスポーツは、普段は人数が少ないのでできません。みんなすごく楽しそうに遊んでいました!
こういった交流も大切ですね!
翌日はラジコンのような海中を観察できる機材「ROV」を用いて、船の形を観察したり、海の中を観察しました。
魚の群れを発見し、このROVで追いかけていました笑
手に持っているコントローラーでラジコンを動かすように操縦できます。
今回の授業では様々な活動をしていただきました。みんな楽しかったと言ってくれて、実施した甲斐があったなと思いました。こういった授業で「地元っていいな!みしまっていいな!」って思ってもらえたら最高ですね!
今後も地元の大学である鹿児島大学と協力して、様々な授業を展開していきたいです!
他の島でも展開していく予定ですので、注目してくださいね!