ウエディの孔雀調査滞在記1「硫黄島滞在スタート!! 蚊に血を提供していたテント生活」

2018年から硫黄島に通ってくれている大学生ウエディが、彼が硫黄島で行ってきた調査のことを寄稿してくれました。第一回めは調査生活のスタートのお話!

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初めまして、大学院生のウエディと申します!
調査で学んでいることや体験していることを徐々に発信していきます。

ぼくは2018年の5月11日に硫黄島で卒論の調査をスタートしました!
今回は卒論の調査でお邪魔していた6か月のうちの初めの1か月のお話。

最初は硫黄島に3か月ほど滞在したいと考えていました。空き家を借りて滞在できたらなー。なんて考えていました。役場にその旨を伝えたところ空き家はないですと言われ途方に暮れました…

家がないならテントで夏まで乗り切ってやろうじゃないかと僕は決意しました。でも、僕はテントを持っていません。なので、ある人にお願いしようと思っていました!そのある人は島在住の博士大岩根さんです。

大岩根さんに「テントを貸してください」とお願いすると、すっごい軽く「いいよー」と言ってくださいました。

そういうことでテント生活開始!の前にまず大岩根さんのご自宅の庭にテント用の区画を確保させていただき、

雑草取りをして地面を平らにする作業から。
  

平らにした後は廃材ですのこを作り、やっと土台が

そしてすのこの上にテントを張って住処が完成しました!

中はこんな感じです、うれしそうな大岩根さん!

テント生活をしていて雷雨、台風も経験しました。そんな中でも自分にとって一番おもしろかった経験は知らずにテントの中で10匹以上の蚊に血を提供していたことでした。

小さいときから大阪で大量の蚊に刺されて育っていた僕は蚊に刺されてもあまりかゆくならない身体になっていました。しかし、硫黄島の蚊は驚くほどかゆくなるのです。(蚊のかゆさについて、これは後でわかったことなんですが、集落で薬剤散布を行っており、それを耐えぬいたエリートの蚊が繁殖していたためでした。)

そのため、硫黄島に来たばかりのころは何なんだ、このかゆみは…と感じながら毎日を過ごしていました。
しかしながら、理由はわからなかったのですが、いつごろからかかゆみがあまり感じなくなってきました。

ある日、大岩根さんから「次の台風は少し危ないからテントを片付けて家に上がろう」と伝えられ、テントをかたずけようと中の荷物を整理していると、血を吸って膨らんで動けない一匹の蚊を見つけました。

「腹立つ、こんなに血を吸わせてしまったのか」と思いながら、つぶしました。もう一匹、同じような蚊がいることに気づき、それもつぶしました。

するともう一匹。またもう一匹。あれ、、、まだいる、、、うそやん、、、、、、

一心不乱に血を溜めた蚊をつぶし続けました。

結果、驚くことに僕の手は血で赤く染まっていました。

そのことを大岩根さんに伝えているうちに気付いたのですが、
「大岩根さん、ぼくテントでやつらに血を提供して吸われまくったおかげで硫黄島の蚊もかゆくなくなりました!」
大岩根さん「そうなんだよね!ある程度かまれたら、身体も慣れてくるんだよ!」
と二人で大興奮!

個人差はあると思われますが、蚊にかまれすぎると身体は慣れてきます!
今では硫黄島の蚊にも抗体がついたため、どこにいってもかゆくならないようになりました。

野生的な実験ができたおもしろい体験でした!
今回はここまで、ありがとうございました。

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