こんにちは。ひさしです。
2020年1月6日、正月あけてはじめて硫黄島に帰った日のことです。
硫黄島の砂浜で漁網にからまって打ち上げられたアオウミガメを、海岸で棚次さんが発見。
幸いなことに生きていたので、一緒に救出してきました。
ハサミで漁網を切って救出。
目からでる粘液に砂がからんで固まり、取れなくなっています。
20分くらいでしょうか、海水を流しつづけてとってあげようとしましたがなかなかとれず…。
おそらく化膿している様子。右目は視力はなくなっているかもしれません。目にこびりついてとれない砂を洗い流しながら、ごめんねー、、という言葉が何度も口からでてきました。鼻にも砂が詰まって固まってしまっていましたが、松の枝なんかを使ってつついてみたら、そちらはなんとか取れました。
顔の状態がだいぶよくなったので海に返してみようとしましたが、弱っていたためか、うまく潜れません。お尻が浮いているような泳ぎ方です。知り合いづてに専門家に連絡をとってきいたところ、お腹にガスがたまっているのでは、とのこと。
暖かいところにいるとよくなるかも、ということで、ひとまず彼(彼女?)には亀岡さんと名付けてうちで風呂に入ってゆっくりしてもらうことにしました。あたたかい海の生き物らしいので、体温が下がらないように、この冬初めて、っていうか硫黄島に引っ越して初めて、オイルヒーターをだしてきて風呂を温め、温室にして様子をみることになりました。
亀岡さんが絡まっていたのは漁網です。僕らが魚を美味しく食べられている裏では、こういうことも起こっている、ということです。その責任を、どうやったら果たしていると言えるだろう。
その後、亀岡さんは鹿児島水族館で保護してもらえることに決まりました。
船がでるまでの3日間、うちの風呂を温室にして暖をとっていましたが、体調が悪いからか慣れない環境だからか寒いからか、水も飲まず餌も食べず、呼吸以外は身動きもしません。甲羅が乾燥しすぎないように+保湿のため、ときどき背中にあったかいタオルをかぶせたり、ぬるま湯をかけてあげると、やっと気持ちよさそうに呼吸するのが可哀想で。。心配な状況が続きましたがなんとか持ちこたえて、1月9日にやっと鹿児島水族館へ引っ越すことができました。
獣医の診察を受け、注射、点滴、抗生剤、目薬、打たせ湯、半身浴、、。手厚い看護の末に元気を取り戻し、泳げるようになり、ついに今では、自力で餌も食べられるようになりました!
3月上旬には硫黄島の海に帰ることができそうです。
心配してくださったみなさま、ありがとうございました!亀岡は順調に回復しております!!